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関西の沖釣り名人 今井浩次の「今日も釣り気分」

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潮速、5ノット。イカはいずこに...Update:08.12.15

 最大で15、16㎏にもなる巨大イカがソデイカです。山陰や若狭湾では昔からたる流し漁で取っていたためタルイカと呼ばれていますが、体が鮮やかなワインレッドなのでアカイカと呼ぶ地方もあります。今年もタルイカのシーズンがやってきたのですが、いまいち状況がよくありません。もともと日本海にいるイカではなく、南の海で生まれたものが対馬暖流に乗って日本海に入って来るので、年によって多い少ないがあるようです。どうやら今年は、少ない年に当たったようですね。
心共丸
心共丸。本日はこの船で出船です
 そのタルイカに魅せられてしまったのが、オール阪神さんです。まだ釣れ出しませんか、と会うたびに聞かれるので、今年は少ないみたいですよ。船宿もタルイカ専門に狙って船を出すとボーズの可能性もあるので、躊躇してるみたいですよ、とありのままを報告していたのですが、それでも、ひょっとして、と考えるのが釣り人の悲しい性ですね。そこで船宿から折衷案がでました。一応、ようやく釣れだしたマイカ釣りで船を出しますが、ひょっとしたらタルイカも釣れるかもしれないので、両方の竿を出してみたら、というものでした。マイカがよく釣れるときは、マイカを食べにタルイカが寄ってくるというのです。それを期待することにしたのです。
枯れ葉色
蘇洞門へと続く山並みは紅葉の盛りが過ぎて、枯れ葉色に染まっていました

 40分ばかり走って、船はパラシュートアンカーを入れ流し始めました。今年の秋、但馬海岸はマイカが豊漁で一人で100パイなんて釣果も珍しくなかったのですが、その群れが丹後半島を越えて小浜沖までやってくるものだとばかり思っていたのですが、途中で消えてしまいました。ですからシーズンに入っても釣れたり釣れなかったりで、むらがあったのです。
 この日もイカの乗りはよくありませんでした。思い出したようにポツリ、ポツリとしか乗りません。それも僕ではなく人の仕掛けなのです。僕は右舷の胴の間、オール阪神さんは僕の隣、ミヨシよりで竿を出しています。
イカの水鉄砲
イカの水鉄砲には気を付けてください
トモには海釣りでは、イカ釣りしかしないという大ベテランの小野さんが陣取っています。火を灯してから3時間近くが過ぎましたが、潮の流れの関係でしょうか右舷側はさっぱり乗りません。なのに左舷側は結構賑やかなのです。ときどきダブルで乗ったという弾んだ声も聞こえてきます。なんで、どうして、と自問自答しながら時間ばかりが過ぎていき、納竿の時間が近づいてきました。そんなとき、急に左舷のミヨシ付近が騒がしくなりました。どうやらスッテに掛ったマイカにタルイカが乗ったようです。5分ほどやり取りが続きましたが、残念ながらバレてしまいました。それを見たベテランの小野さんがすかさずタルイカの仕掛けを下したのです。5分と時間はかかりませんでした。きっとタルイカは船から離れなかったのでしょう、すぐに乗ってきたのです。
 イカ釣りの中でもタルイカは特に好きという小野さんです。少し小ぶりでしたがくもなく釣りあげたのでした。大きさは4㎏ほど、タルイカでいえばまだ青年です。
モンゴウイカ
珍しくスッテにモンゴウイカ
(カミナリイカ)が乗ってきました
マイカ
おいしそうなマイカです。
胴が丸々としていました
オール阪神さん
オール阪神さんにも乗りましたが
残念、スルメイカでした
小野さん
イカ釣り一筋の小野さんが
釣りあげたタルイカ

結局、このタルイカがフィナーレを飾ってくれたのでした。マイカは全般に乗りが悪くて一人5~7ハイ程度、名手の松本さん一人が"つ抜け"で、12ハイの釣果でした。マイカ釣りでは、潮の速さが2ノットぐらいが理想なのですが、この日は5ノット近くもありました。これが乗りの悪かった原因なのでしょう。


コメント(1)

2008年12月16日 13:23 | ニャン :

今井様
唐突では有りますが、釣りの縮図を、今回の釣行の中にお見受けする様に思われます。
他の人が釣れなくても、もしかして自分の時は・・・とか
釣れる側、運か?腕か?、歴戦の手だれの状況判断、奥がふか~いレポート、
今井様の分析ご説明、いつもながら、有り難う御座います。
思わず、そうだよな、うんうん。