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関西の沖釣り名人 今井浩次の「今日も釣り気分」

バカウマ!メタボの黄アジ

  • 潮が動き始めるまでは、アジの食いもぽつぽつ

    潮が動き始めるまでは、アジの食いもぽつぽつ

  • 運がいい時にはダブルで食ってきます

    運がいい時にはダブルで食ってきます

  • 夏の海は油を流したように静か

    夏の海は油を流したように静か

  • これは30cm近くあるいいサイズです

    これは30cm近くあるいいサイズです

  • 神戸市の原口さんも快調に竿を曲げていました

    神戸市の原口さんも快調に竿を曲げていました

  • 体高があって体が黄金色に染まる黄アジです

    体高があって体が黄金色に染まる黄アジです

  • 何を釣らせてもうまい、きみちゃん

    何を釣らせてもうまい、きみちゃん

  • はい、一丁上がり

    はい、一丁上がり

 「アジが釣れだしたから来ませんか」そんな言葉につい乗せられて、淡路島の郡家へと出かけました。
 郡家丸の船長、森田幸三さんは、知る人ぞ知るグルメ船長です。そんな船長が美味しいというアジは、間違いなく美味しいのです。釣り場は、五色浜の沖にある漁礁、いわゆる瀬付きのアジと呼ばれるマアジで、体やひれが黄色みを帯びているので黄アジとも呼ばれています。
 大きさは30cmまでが多いのですが、身には脂がたっぷり乗っており、造りにするとき皮を剥ごうとしても手が滑ってうまくいかないほどの乗りようなのです。同じアジを泉佐野沖でも狙いましたが、ちょっと時期が早かったのか、脂の乗りが少し足りなかった感じです。
 で、雪辱を期して五色沖へと繰り出したのですが、潮が動かず掛かってくるのは小型のカタクチイワシばかり、アジを釣るのに苦戦しました。その時、グルメ船長に教わったのがカタクチイワシの醤油漬け。用意してあったタレに数時間漬け込んだだけで、よい晩酌のおトモになるのです。これの作り方は、また別の機会に紹介しましょう。
 さて、潮が動かず苦戦したアジ釣りでしたが、ようやく夕まず目になって潮が流れだし、日没前のゴールデンタイムに、しばし入れ食いを楽しみました。
 釣って帰った黄アジは、予想通りの味でした。内蔵の周りは白い脂で覆われ、まさにメタボ状態。皮を剥ぐと手が脂でずるずるになります。これをにぎり寿司にしたのですが、ビールを飲みながら軽く10貫は食べたと思います。旨みのある黄アジの脂とすし飯との相性は、糟糠の妻のようでそれはもう筆舌に尽くしがたい味でした。船長、ごちそうさま。