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関西の沖釣り名人 今井浩次の「今日も釣り気分」

クラゲ

  • これがアカクラゲ、傘の縞模様と長〜い触手が特徴です

    これがアカクラゲ、傘の縞模様と長〜い触手が特徴です

  • こちらはミズクラゲ。最近は観賞用に飼育する人もいます

    こちらはミズクラゲ。最近は観賞用に飼育する人もいます

 海水温が上がると招かざる客、クラゲがやってきますね。海水浴場などで被害が後を絶たないのですが、沖釣り大好き人間の僕たちも被害を被ることがあります。
 一番厄介なのがアカクラゲ(赤水母)ですね。傘の部分に放射状に16本の縞があり、それが軍艦旗に似ているため漁師は、軍艦旗クラゲと呼んでいます。1m近くにもなる長〜い触手に刺胞毒を持ち、これに刺されると火傷に似た痛みが走り、みみず腫れや水ぶくれになります。ただ、クラゲのこのような毒に強い人もいるので、ひどくなる人とそうでない人がいるみたいですね。
 釣りをしているとアカクラゲの触手が道糸や仕掛けによく絡まります。この触手が仕掛けやハリのチモトなどに絡まっていると、まず魚は釣れません、イカも釣れません。魚もイカも触手に毒があることを知っているのですね。
 そこで、面倒でもきれいに取り除いてやらなかればならないのですが、触手を触った指で顔など皮膚の弱い部分を触ると、途端にひりひりと痛みが走りだし、皮膚の弱い人はみみず腫れになることがあります。僕は昔、それを知らずに触手を取り除いた指で、小便をしようと大事な部分を触ったために、えらいことになりました。触手を取り除いた指は、必ず海水できれいに洗っておいて下さい。
 それと取り除いた触手を船端などにつけたままにしておくと、これが乾燥して毒をもった刺糸が舞い上がり、鼻に入るとくしゃみが止まらなくなります。別名、はくしょんクラゲと呼ばれるのは、このためです。僕はこの刺糸に弱く、アカクラゲが多い夏場は船に乗り込んだだけでくしゃみが止まらなくなることがあります。くしゃみと同時に鼻水が出て、まるで花粉症みたいになります。情けないですよ。
 アカクラゲと並んでよく見かけるのがミズクラゲですね。体は透明なゼリー状で傘の中央に目のような4つの胃腔のあるのが特徴です。このクラゲにも刺胞はありますが、毒が弱く刺されてもほとんど痛みを感じないそうです。
 ただ、ときどき大量発生して発電所の取り水口を詰まらせたり、網に大量に入って漁師を困らせたりしますが、釣り人に害を及ぼすことは、なさそうですね。