関西の沖釣り名人 今井浩次の「今日も釣り気分」

　和歌山県の見老津へウメイロ釣りに出かけました。
　ウメイロといっても万人がご存じの魚ではなく、ちょっとマニアックな釣りの対象魚かもしれません。黒潮の申し子といってもおかしくない魚で奄美大島から琉球列島にかけて広く分布しています。
　ウメイロの呼び名は諸説あるのですが、江戸時代に著わされた「水族誌」には
　「五月 黄梅熟する節多く捕る故にウメロと名づく」
　とあります。が、背の色が熟した梅の色に似ていることからウメイロという説も…。
　ウメイロは、猪突猛進型の魚ですね。ハリ掛かりした途端、猛烈に突っ走ります。釣り人はこれを「ウメイロひとのし」と呼んでいますが、深く切れ込んだ尾びれの形からも分かるように、非常に引きが強いうえに食べて美味しいのが人気に秘密です。
　今回の取材は、ウメイロが順調に釣れたので、この後ウメイロに交じって釣れるムロアジを泳がせて大物を狙いました。ところがいきなり僕の竿にアタリが来て、おたおたしている間に根に入られ、４０号のハリスがプツン。もったいないことをしました。
　船長の話で、おそらくクエだったろうと…。
　次回、リベンジに出かけたいですね。