関西の沖釣り名人今井浩次の「今日も釣り気分」｜関西最大級の釣り情報サイト「関西釣り百選」

和歌山県　大引のアオリイカ 2010年12月1日

掛けたアオリと格闘中の池田さん

　　ビッグフィッシングのリポーター、藤原茉央さんと一緒に和歌山県大引の磯へアオリイカ釣りに出かけました。
　今回は、エギングではなくヤエン釣りです。僕が先生では、ちょっと役不足なので、有田町在住でヤエンの製作者でも知られる、あおり天翔会の池田義正さんにお願いして、手取り足とり教えていただくことにしました。池田さんのほかに助っ人として息子さんの翔弥君も参加してもらえることになりました。
　さて、4人のメンバーが上がった磯は、煙島です。西寄りの風を避けて風裏になる東向きに竿を並べました。
　最近、めきめき腕を上げてきている翔弥君にいきなりヒットです。池田さんが新子用にと開発したヤエンは、即効勝負で掛かるのが売りとか。やり取りする間もなく翔弥君は自分でヤエンを入れました。即、掛かったようです。１パイ目は５００ｇぐらいのアオリイカでした。
　その直後です。茉央さんの竿が曲がったまま元に戻りません。どうやらイカが乗ったようです。　池田さんにアドバイスを受けながら竿を操作し、ヤエンを入れてもらって無事取り込めたのが、この日最大のイカでした。１・１kgもありました。茉央さんの喜びようは大変なものでした。
　この後、池田さんも良型を掛けたのですがシモリに入られて取れませんでした。この日大活躍だったのが翔弥君です。立て続けにイカを上げ合計５ハイ、僕も小型混じりで何とか３バイ釣ることができました。ヤエン釣りは難しいけど、面白いですね。

無念のバラシに思わず天を仰ぐ池田さん
１・１kgのアオリを手に笑顔がはじける藤原さん
翔弥君が掛けてお父さんが取り込む、これぞまさしく最強の親子コンビ
翔弥君も良型をゲット
僕も釣らせていただきました

釣りに国境はなし… 2010年12月2日

亜細亜釣魚連盟のシンボルマークです、中央に釣りバリがあしらってあります

　「釣りに国境はなし」を合言葉に誕生したのが亜細亜釣魚連盟です。加盟しているのは日本、韓国、台湾、中国のほかに香港やマカオなどの国や地域です。この連盟が産声をあげてから、すでに２０年近くになりますが、毎年、各国が持ち回りで釣り大会を開いてきました。そういう交流の場が取り持つ縁で、今回、中国の海南島で開かれる釣り大会に招かれたのです。
　中国以外から参加するのは、日本と韓国、台湾の３カ国です。日本からは亜細亜釣魚連盟理事の吉田正則さんと僕、ほかに鈴木さん親子が参加します。
　何度か訪中していますが、海南島は初めて、どんな魚が釣れるのか今から楽しみです。明日から４日間留守にしますが、土産話を楽しみにお待ちください。

中国・海南島の釣り大会　その１ 2010年12月7日

中国のハワイ、海南島の夕景

　中国の海南島で開かれる釣り大会に招かれて参加してきました。
　関空から上海、上海から国内線に乗りついで海南島の三亜空港に到着したのが午後の５時過ぎでした。迎えの車でプレイベントが開かれる万宁市に着いたのが午後８時前、それからコンサートまがいのにぎにぎしい祭典に参加して、ようやく興隆にある銀湖温泉假日酒店（シルバーレイク　ホットスプリング　ホリデイ　ホテル）に到着したのが午後１０時過ぎでした。自宅を出たのが午前７時ごろでしたから、なんと１５時間もの長旅でした。
　海南島は、台湾ほど大きくはありませんが中国の南端にある大きな島で、中国のハワイにたとえられるほど温暖な気候に恵まれています。島内には鉄道が走り、空港も２カ所にあります。ですから、関空ー上海より上海－海南島（三亜空港）の方が距離があってフライト時間も長いのです。
　
　ホテルに着いてから、あわただしく夕食を取り、翌日の釣りに備えて早々にベッドに入りました。何しろモーニングコールが午前４時ですから、３時間ほどしか寝られないわけです。ただ、中国南部の海で釣りをするのは初めてなので、どんな魚が釣れるのか、それが唯一の楽しみでした。
　翌日からの釣りの模様は、次回に報告します。

宿泊したホテルの玄関です
ホテルの中央に大きな池があり、その池を取り囲むようにしてホテルが造られています
漁村の風景です

こんなバイクタクシーをあちこちで見かけました。いったい料金はいくらぐらいするんだろう？。一度、乗ってみたかったな

中国では海鮮料理の最高峰といわれる清蒸。魚は最高級の石斑魚（日本のキジハタのような魚）だ。
これはハト料理です。身に味があって美味しかった

中国　海南島の釣り　その２ 2010年12月8日

大会のシンボルマークです
磯釣り組は、小型の船外機船で一斉に出港です
釣り船は、こんな漁船でした
吉田さんが釣りあげたカイワレ？
これがヨスジシマイサキです。南日本にも生息しています
コトヒキは日本のものとそっくりでした
台湾から参加した陳平南さんです

　翌日、午前５時過ぎにホテルを出発して４０分ほど走り、港へ到着しました。
　港は１００人近い釣り人でごった返しています。まず最初に磯釣り組が小さな船外機船に分乗して大洲島の磯へ向かいました。船釣り組は、そのあとです。
　釣り船といっても専用のものではなく、すべて漁船なのですが、建造されてから５０年以上も経つのではと思えるおど古い木造船で、しかも、すでに日本では見られなくなった焼玉エンジンなのですう。ポンポンポンとのどかなエンジン音ですが、スピードは１０ノットほどしか出ません。
　釣り場は、磯釣り組と同じ大洲島周辺です。日本の釣り船なら２０分ほどで行けるポイントですが、船脚が遅いために小一時間掛かりました。
　ようやくポイントに到着して、おおざっぱに山立てをした？かと思ったら、錨をどぼんと放り込みました。
　さあ、何が釣れるのかと期待に胸躍らせて、仕掛けにエサ（サンマとイカの切り身に海エビの３種が用意されていました）をさし、仕掛けを放り込みました。
　島影といっても結構離れているので、水深は３０ｍ近くあるのかと思ったら、12､13ｍしかありません。しかも、オモリで底を小突いてみると岩礁ではなく砂のようです。
　それでも最初からビリビリと竿先にアタリが出ました。でも、ハリには掛かりません。なんじゃろか？　懸命に正体を確かめようとするのですがエサばかり取られて…。
　でも、向かいに座っている台湾から参加した陳さんの奥さんが、先陣を切ってエサ取りを釣りあげました。正体は20㎝ほどのサバフグです。しかも、我々のハリには掛からないのに、なぜか陳さんの奥さんばかりフグを釣るので、フグ名人の称号を贈ることにしました。
　日本から参加した吉田さんがシマイサキに似た魚を釣りあげました。でもよく見ると縦縞の入り方が少し違うようです。後で調べてみたらシマイサキの仲間ですが、もっと南方系のヨスジシマイサキでした。この魚がエサ取りのように釣れます。他には吉田さんがカイワレに似た魚を、僕はヨスジシマイサキとコトヒキ、サバフグの３種を釣りあげましたが、どれも小型で、ちょっと拍子抜けしてしまいました。
　船は最初にアンカーを下ろした所から、まったく移動する気配はありません。なにしろアンカーを巻きあげる機械が付いていないので、すべて人力でやらなければなりませんから、何度もポイントを変えるのが厭なんでしょう。
　エサを変えたり、仕掛けを遠くへ放ったりして、何とかましな魚をと努力したのですが、釣れてくるのは最初と同じ種類でサイズアップもしません。
　本当は午後３時までの予定でしたが、全員がやる気をなくして早上がりしました。　　
　明日もう一日あるので、今度は違うポイントで、もう少し大きな魚をと期待したのです。
　翌日の朝、ホテルから港へと出発したのですが途中で激しく雨が降り出しました。おまけに風も強そうです。これはひょっとしてヤバいのでは、と心配しつつ港へ到着したのですが、その心配が的中してしまいました。
　磯釣り組は、何とか渡れたのだそうですが、船釣りは波が高く中止になってしまいました。泣く子供と天気には勝てませんね。仕方なくホテルへと引き返したのでした。
　釣りができたのは、たった一日。釣った魚は２０㎝ほどのヨスジシマイサキが３匹と同じぐらいの大きさのコトヒキが２匹、サバフグが３匹という惨めな釣果でした。
　ほかの人は？、まあ、似たような状況でしたが、優勝した人は５ｋｇほどのハタ科の魚を釣っておられました。
　よほど強運の持ち主だったんでしょうね。おめでとうございます。

和歌山県　日ノ岬沖のアオリイカ釣り 2010年12月12日

奈良市の近藤さんが格闘中です

　水温が下がってくると寒がりのアオリイカは、エサが豊富で水温の安定した深場へと落ちて越冬します。
　和歌山県日ノ岬沖には、そんなアオリイカの越冬場所がいくつかあります。仕事が忙しくて長い間釣りに行けなかったオール阪神さんから誘われて、イカ退治に出かけることにしました。
　出船基地は、由良町の戸津井です。冬場はアオリイカ釣りを専門にしている戸田丸で日ノ岬沖を目指しました。
　最初に入ったポイントが亀の松です。あまりにアオリイカが多いので、船長はこの場所をアオリイカ天国と呼んでいます。
　水深は60ｍ近くありました。船長考案の必殺仕掛人に小アジのエサを刺してひと流しめが始まりました。
　小アジのエサを狙ってイカが接近してくると、エサが怖がって暴れるため、竿先を震わす前アタリが出ます。思わず合わせたくなりますが、そのままじっと我慢の子で待っていると、グイっと竿先が入ります。このときに素直に竿を立てると、たいてい掛かっています。　船長の予言通り、誰彼となくイカが掛かり始めましたが、なぜかオール阪神さん一人だけがカヤの外です。で、久しぶりにアタリがあって、ようやくイカが来たと喜んであげてみたらカンパチの若魚のシオだったり、メジロだったりで、なかなかイカが釣れません。
　僕もスタートは悪かったのですが、美味しいオオモンハタを釣りあげた後から調子よくイカが乗り始め、1kgぐらいのを頭に７ハイ釣りましたが、これでも成績は真ん中ぐらい。多い人は１６パイなんて信じられないほど釣っていました。
　亀の松からトフ、デバリなどと呼ばれるポイントを流して数を稼ぎ、午後１時過ぎに帰港しました。釣果は５人でイカが４９ハイ、メジロにシオ、オオモンハタが１匹ずつつれました。　さすがに１kg前後のアオリイカが掛かると、やり取りが面白いですね、病みつきになりそうです。