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関西の沖釣り名人 今井浩次の「今日も釣り気分」

鬼退治♫無念の延期

 明日は、「関西のつり」に連載している、ゆられて候の取材で、阪本智子さんと一緒に和歌山県白浜町富田の袋港から出船して、富田沖で鬼退治の予定でした。
 鬼とは、もちろん鬼カサゴのこと。めったに呼んでもらえないけどイズカサゴという立派な標準和名を持った魚です。
 鬼カサゴという呼び名は、その形相が赤鬼を連想させるからでしょうか?。ところがその姿からは想像もできないほど透明感と歯ごたえのある身をしており、吟醸酒のように端麗と表現したくなる上品な甘さを備えた白身魚なんです。
 2日ほど寝かせた身を焼き霜造りにすると、それこそ「甘露、甘露」でございますよ。さらに、鬼のヒレを切り取って乾燥させたものを炙ってヒレ酒にすると、いくらでもお酒が飲めるという左党にとっては願ってもないお魚なのです。
 ところが2月に大雪を降らせた南岸低気圧がまた出来ちゃって、明日、発達しながら紀伊半島の沖を駆け抜けていく予定。したがって予報では、うねりを伴って波4m、激しい雨も予想されています。で、とりあえずは12日に延期ということになりました。
 せっかく楽しみにしていたのに…南岸低気圧のバカ野郎!と叫びたいですね。