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関西の沖釣り名人 今井浩次の「今日も釣り気分」

«日ノ岬沖のアジ 雨にも負けず…»

ビンチョウ

 月刊誌「関西の釣り」の釣りの取材で、和歌山県田辺市まで出かけました。田辺ぐらいの取材だと、たいていは早朝に起きて車を走らせるのですが、担当者がたまには前泊してゆっくり取材しませんかというので、新庄町内の浦にあるリゾートマンションに宿泊することにしました。
 ゆっくり温泉につかって近くにある海鮮料理の店に出かけ、いただいたのが上の写真の料理です。桶盛りの上部にあるのがイサキの造りですが、その下にある赤身は何ですかと尋ねたら、お店に人がビンチョウだというのです。
 ビンチョウといえば、ビンナガのことですね。紀州では胸鰭が長くトンボが飛んでいるように見えることからトンボシビとも呼びます。ビンチョウは、小型のマグロの仲間で身はピンク色をしています。ところが写真の魚はクロマグロのように身が赤いのです。
 おかしいなと思って、よく聞いてみたら、やはりマグロの身でした。正体がわからずに食べる魚って、なぜか気分的に嫌なんです。難儀な性分ですね。イサギもようやく脂が乗り始めて、美味しかったですよ。