関西の沖釣り名人 今井浩次の「今日も釣り気分」

　夏はやっぱりビールが最高、という人が多いのですが、日本酒党の僕にとっては、夏もやっぱり日本酒なのです。
　ちりりと弾けたハモの落としに、ほんの少しだけ梅肉を絡めて口に運ぶと、最初にわらわらと梅肉の酸味が広がった後、滋味たっぷりのハモが、まるで赤子をあやすかのように優しく、優しく梅肉の酸味をなだめてくれるのです。
　こんな涼やかな料理を味わった後は、ビールよりもほどよく冷えた吟醸酒が、糟糠の妻のように相性がいいのです。
　
　京都の祇園祭は、クライマックスが終わりましたが祭りハモとは、まさに祇園祭そのもので、ハモ祭りといわれる所以です。
　そんな美味しいハモにあわせて、今回選んだ吟醸酒が岩手県盛岡市に蔵がある「あさ開」です。
　今回の震災の少しでも支援になるのではないかと、最近は努めて東北に蔵があるお酒を飲むようにうしていますが、「あさ開」もそのひとつなのです。
　写真のお酒は、純米大吟醸　極上「旭扇」。山田錦を40％まで削った極上のお酒で、全国新酒鑑評会で16回も金賞を受賞しています。日本酒度は+１とやや甘めなのですが、それを感じさせないほど軽快な飲み口です。
 ぜひ一度、お試しを。