関西の沖釣り名人 今井浩次の「今日も釣り気分」

　関西では、すっぽんを「まる」と呼びま

す。そのわけは、すっぽんの甲羅が丸い

からだそうです。で、「まる」を使った鍋料

理が「まる鍋」ですね。

　「まる鍋」は、すっぽんを野菜だけで煮た

関西独特の鍋料理ですが、コラーゲンた

っぷりのこの料理は、女性にも人気があり

食べた翌日は、お肌がすべすべになりま

す。
　
　そんな「まる鍋」を囲む忘年会が開かれ

ました。


　「関西のつり」に連載している、いりあと

浩次の関西ゆられて候の撮影スタッフや

関係者が集まって、忘年会をやろうと話が

まとまったからです。もちろん永浜いりあさ

んも参加しました。

　場所は、浪速の台所といわれる黒門市

場の中にあるフグとすっぽんの専門店、

黒門「京」です。


　僕は、このお店は二度目ですが、すっぽ

んの美味しさを再認識させてくれたお店

のひとつです。
　
　宴は、生ビールで乾杯でスタートしまし

た。コース料理ですからいろんなものが登

場します。

　定番の生血を一気にすすると、心臓や

生肝、内臓の湯引きなどがほどよい間隔

で運ばれてきます。

　そして、メーンディシュである「まる鍋」が

始まると、余りの美味しさに会話が止まり

ました。

　魚でもなく、肉でもなく、すっぽん特有の

複雑怪奇、（いや怪奇ではないですね）雑

多なものが複雑に絡み合って生まれる濃

厚な旨みとでもいえばいいのでしょうか、

その旨みに圧倒されながらも、ついつい

手が出る美味しさなのです。

　そして、〆はもちろん　ぞ・う・す・い。

　これなくして、何が「まる鍋」かという美味

しさでした。