関西の沖釣り名人 今井浩次の「今日も釣り気分」

　和歌山県御坊市の上野沖。
　深夜の２時に出船して船長と二人で竿を出していました。本当は４人で釣りをする予定でしたが、直前にキャンセルが入り、船長と二人で出ることになってしまったのです。
　客は僕一人。気の毒なのでそのまま帰ってもいいと返事をしたのですが、ポイントが近いし、エサも用意してあるし、船長一人でも出るつもりだった、というので船に乗せてもらいました。
　
　それにしても深夜の２時に出船とは、ちと早くはございませんか、と言われそうですが、この日の釣りは、夜焚き。ライトで水面を照らし、まずプランクトンを集めて、集まったプランクトンを食べに小魚が寄ってきて、寄ってきた小魚を食べにもっと大きな魚が寄ってきてという食物連鎖を利用した釣りなのです。

　水面をライトで照らして釣るのでランプ釣りとも呼ばれますが、この日の狙いはメジロやカンパチなどの青物とマダイ。特にマダイはときおり特大級が出るので楽しみです。ただし、夜が明けたらこの釣りは終わり、もっと釣りたければ別のポイントへ走らなければなりません。

　ポイントまでは15分ほど。深夜の２時過ぎから釣りが始まりました。タナが分かっている船長は、すぐにマダイを釣りあげました。別の竿にはコロダイやシオも食ってきます。２本の竿を出している船長は大忙しですが、こちらはイサギばかりで、ちょっと暇です。
　
　タナをあげてみたら、というアドバイスをもらって底上１０ｍでセットしたら、ようやくマダイやシオなどが彩りを添えてくれました。ここで夜明けまで釣って５目釣りを達成。マダイ、イサギ、シオ、ヒラソウダ、イトフエフキなどです。夜が明けてからポイントを変えて習いましたが、チャリコが来ただけで午前８時過ぎに竿を収めました。
　朝に納竿したので、自宅には昼前に帰る事が出来ました。ゆっくり料理が出来たので、こういう釣りもたまにはいいですね。