関西の沖釣り名人 今井浩次の「今日も釣り気分」

　瀬戸内や大阪湾のメバルは、イカナゴを腹いっぱい食べ始めるころがベストシーズンで、良型がよく釣れるうえに食べてもおいしいといわれています。

　そんなメバルを狙って兵庫県の須磨浦海岸から出船しました。船は千守突堤を基地にしている「仙正丸」です。
　スタートは垂水沖の魚礁でした。海は、まずまず穏やかなのですが、４月とは思えない冷たい西風が吹いて、初冬のような寒さなのです。
　でも、メバルは元気でした。三流し目ぐらいから食いが立って、あちこちでダブルやトリプルで上がります。常連の紀和さんは、６本バリに５匹の良型を食わせてご満悦でした。
　釣れ上がるメバルは、どれもイカナゴを腹いっぱい食べたせいか、メタボ気味で丸々と太っています。
　すでにイカナゴ漁は終わっていますが、まだ海の中にはたくさんのイカナゴがいるのか、メバルの仕掛けにも掛って上がってきます。大きさも１０cmを超えていました。

　垂水沖では、１時間ぐらい時合いが続きました。しかし、潮どまりとともに食いが遠のきました。
　今度は淡路沖の深場を攻めます。水深５０ｍ近い場所を流したので、釣れると型はいいのですが数が出ません。
　こんな場所を４、５か所探った後、再び潮が動きましたので、最後にもう一度、垂水沖へ戻って流したのですが、朝の地合いほどは釣れませんでした。　
　僕はひとケタの釣果でしたが、この日、竿頭になった紀和さんは良型を２１匹も釣っていました。　

　帰宅してから一番大きかったメバルを薄造りに、２０cmぐらいの奴を煮付けにしていただきましたが、メバルって本当に美味しいですね。特にイカナゴを食べて太ったメバルは、脂の乗りが違うようでした。また行きたくなりました。