親子針と言いながら、下の針を孫針というのはなぜか・・・よくわかりません。語呂がいいのは間違いありません。言いやすいですから。
そのウニマムシ仕掛けを買っていなかったのです。
もともとマムシを使う石鯛釣りは私にとっては後発だったのです。初めて由良の蟻島のインキョと言うところで竿を振ったのが初めてです。今でもその当時の竿を愛情を持って振っています。メーカーはオリンピック。アラミカです。和竿を基本に作られていました。
大変大好きな竿です。
思い起こせば天理の村田さんが、当時の三木会長の話をしながらその竿をしみじみと年輪を伝えるがごとく私に授けてくれました。
「古座のオオバコの割れ目におる石鯛はでかいぞ」「宇久井の地エビにの足元にはサザエなら食ってくる化け物がおるぞ・・・」と。話を聞くだけで夢中になりました。私の場合、至って単純ですから、聞いたその週には聞いたその場所に行きました。天気なんかどうでもよかったのです。感動がすぐ手に取れればよかったのです。
大引でもそうでした。村田さんの話をきき、本を読み、石鯛の特徴を本で読み、そのまま出かけました。・・・ニュースで台風接近を知らせているのに、全く意識せず車を飛ばして行きました。
「石鯛釣りが、何でそこまで一生懸命になるんかいな」と。不思議やな〜。伝える人がうまいのか・・・。その気にさせられます。
もうひとつ。『口和深の「沖三つ」で竿が磯にへばりついたん見たんはあれがはじめてでしたわ〜』・・・と、Sさん。
「そんなのあり得ないでしょう。」って言ったかな!?でも当時の雑誌の記者は「鳥肌がたつほどすごかった」と。釣り師は誰だったか定かではない記憶。しかし、身震いする釣りというのを聞くことのできたことはうれしかった。
最近は無いけどそんな経験をしたいものだ、と、言うのが釣り師大方の意見だろう。
和歌山でマムシを覚えながらも、「三重では使わない」が私の中にある。その代わり20mでいいところ80m投げなくてはならないところもある。
阿曽浦や紀伊長島はそれが標準。
潮のぶつかるところでじっくり足元を釣りたいが。
今回のエビ島はそのような予定だった。
この日はずっと下りの潮。おっつけは全くなかった。
でも釣る人は釣りました。一緒のメンバーはみな底物師、とはいえ何に差があったのか皆目見当もつかない。
(釣れない病があるから)不思議。
・・・・続く。