関西の沖釣り名人 今井浩次の「今日も釣り気分」

　泉佐野市の食品埠頭から出船している乗合船「海新丸」でタチウオ釣りをしてきました。長い間、東京へ単身赴任していた釣り仲間がようやく大阪へもどることができたので、久しぶりに釣りでもと一緒に出かけたのです。
　今年のタチウオは、潮によって釣れたり釣れなかったりの繰り返しで、出かける日が難しいのですが、この日もあまり数は釣れませんでした。その代り型が良かったのが唯一の救いでしょうか。メーターオーバーが何匹か釣れましたが、僕の最高は１０６ｃｍでした。釣り仲間のＨさんは、初めてのタチウオ釣りだったのですが、メーター級を頭に７匹釣ってご満悦でした。

　以前にちょっと変わったタチウオの佃煮を紹介しましたが、今回も食いしんぼうの海新丸の船長、宮下さんに美味しい料理を教えてもらいました。すごく簡単で美味しい料理です、特にお酒の好きな方にお勧めですよ。
　その料理とは、タチウオの皮焼きです。　タチウオをお造りにするとき、銀皮を残したままでもおいしいのですが、たいていは皮を引きますね。その引いた皮を有効利用した料理です。できれば少し皮に身が残るぐらいで皮を引き、引いた皮は幅１・５〜２ｃｍ、長さは１５ｃｍぐらいに切りそろえます。
　少し長めの竹串を用意し、引いた皮の先端を突き刺します。あとは竹串を回しながらタチウオの皮を巻きつけていきます。しっかり巻きつけておけば巻き終わりもほどけてきません。あとは、塩を振って焼くだけなのですが、できればミネラル分の多い岩塩か、インドネシアはバリ島産の天然塩のような荒塩があいますね。
　塩味だけの素朴な料理ですが、タチウオの脂と岩塩とがベストマッチで、何もつけなくてもいくらでも食べられます。お酒は何でもいいのですが、生ビールと焼酎がよく合うような気がします。タチウオはそろそろラストシーズンですが、もし釣りに行かれたらぜひお試しください。