関西の沖釣り名人 今井浩次の「今日も釣り気分」

　淡路島の丸山沖へキス釣りに出かけました。数も型もまずまず良くて、楽しい一日になりましたが、キスという魚はいくら釣っても飽きがこない（僕だけなのかもしれませんが…）らしく、また、ぞろ釣りに出かけたくなるから、困ったものです。

　さて、キスといえば糸造りか塩焼きが定番料理といわれていますが、我が家では酒の肴に必ず登場するのが酒干しです。
　三枚におろしたキスの身は、腹骨をすき取ってから両面を酒で洗い、金串を打って風通しのよい場所で2時間ほど陰干しにします。食感を楽しむために皮は残しておいてください。
　この料理でポイントになるのがお酒ですね。高価な吟醸酒を使ってもいい味が出ません。ですから本醸造か純米酒を使うことです。
　２時間ほど陰干しにすると、身の表面が渇き照りが出てきます。この状態で完成ですから、あとは焦がさないよう火であぶりながら、身がキツネ色に染まりふっくらしてきたところで、熱々をいただきます。
　ほんのり酒の香がして、お酒が進むこと請け合いです。是非一度、お試しください。